2020年6月号

​今号のみどころ

今号は、新型コロナウイルス感染拡大による非常事態宣言下で起きていたさまざまなものごとを総力特集でご報告します。アメリカでのノアはどうしている!?夢宙センターの当事者たちはどんな自粛生活を送っている!?等、お楽しみいっぱいの切り口でのお届けです♪

他にも、2019年度「インディペンデントリビング」上映イベントの報告や、夢宙センターの女性定着プロジェクトから生まれた新パンフレットのことなど、夢宙の着実な歩みをご覧ください!

 

KSKS

You☆ゆう☆ネット 

2020.6

Vol.41

自立生活夢宙センター

 

 

■1ページ(表紙)

イラスト 夢宙センター代表・平下耕三(社長)がピースサインをして微笑んでいる。

 

~もくじ~

夢宙コロナ対策室<夢宙は何をしているのか?>

感染者数最大のアメリカから、ノアインタビュー!…2

コロナに負けるな!当事者の生活あれこれ…4

ワム助成金「インディペンデントリビング」上映会イベント2019 大成功!…6(1)

女性定着プロジェクト発!夢宙新パンフレットができました!!…6(2)

チョッキのちょっとまちんさい!!それおかしいじゃろ!?…7

 

 

■2ページ

特集! 夢宙コロナ対策室<夢宙は何をしているのか?>

感染者数最大のアメリカから、

ノア インタビュー!

 

写真1呼吸器をつけたノアが微笑んでいる。

写真2 夢宙センターのコロナ対策のお知らせ:「重要なおしらせ、新型コロナウイルス感染予防対策について。夢宙に入るすべてのひとにお願いしています!アルコール消毒とセラ水をかけるの2点を守ってください。」

写真3 ノアの写真入りネームカード キャプション:「卒業式もオンラインで!なんと首席で卒業!卒業後は大学院に進学予定…。」

 

中国武漢で発生し、2020年1月より日本でも猛威をふるっている、新型コロナウイルス。

夢宙センターも感染拡大を危惧し、2月17日に『新型コロナウイルス対策室』を設置し、マスク・アルコール消毒液・次亜塩素酸水の全体配布。

事務所が3密にならないように、スタッフのテレワークなど出勤体制の改善。生活介護を自宅での活動に切り替えるなど、様々な対策を講じてきました。

4月7日には、大阪にも緊急事態宣言が発令され、徹底した自粛生活と、感染防止策をより強化。

宣言解除となった今でも、感染拡大の可能性になるものに最大限に注意をして、感染者の発生、第2波に備えています。

日本国内をみても、マスク不足に自粛疲れ、企業の倒産など、新型コロナウイルスにより

様々な問題に直面していますが、他の国ではいったいどうなっているのでしょうか?

世界最大の新型コロナウイルス感染者数となっているアメリカ。(日本時間5月20日午前時点で感染者数は152万7700人以上に上り、死者数は9万1800人を超えている)。

そのシカゴにあるイリノイ大学で障害学を学びながら、アクセスリビングというCILで活動している、

夢宙スタッフの大橋ノアにいまの状況をきいてみました。

 

●いまシカゴはどうなっている?

ノアの状況は?

 

アメリカのシカゴは感染者拡大のため、ロックダウン中(3月中旬から7月末まで)、自宅の狭い部屋に2か月もの間、一度も外に出ずに引きこもっています。そのため、現在コロナ太り中です(笑)活動量が減ったのに家にいるので、いつでも食料にアクセスできるというある意味不健康な生活をおくっています!

 

●ヘルパー利用が困難に…

 

3月に州知事が自宅待機を呼び掛けたので、大学がすべてオンラインに。

ヘルパーの大学生たちが実家に戻ってしまいました。

いつも介助に入ってくれていた8人いたヘルパーが、6人辞めてしまって…2人になってしまった。。。私はパニックになりました!!

1日に12時間以上介助が必要なので、もう1人が来られなくなったり、感染したら…不安です。

 

写真4 笑っているノアの背後に男性と女性がいる。キャプション:頼りになる2人のヘルパー。新たなヘルパー探しは、大学が仲介してくれている

 

●地域で自立生活している障害者はいま…

 

地域で自立している障害者のコロナ感染例は聞いたことがないです。

アメリカ以外でも各国で感染拡大しているのは入所施設なんです。

3mの距離を空けられない。当事者の声があがりにくい閉鎖された空間。

死者が多数でてはじめて問題が浮き彫りになりました。

いまは私が代表を務めるChicago ADAPTが入っていって当事者の声を聞いています。

 

●アクセスリビングの使命と、ノアが見据えるアフターコロナ。

 

アクセスリビングのスタッフとして、この状況でヘルパーを利用できな

くなった障害者には、他のセンターと連携をとり、センターをまたいで

ヘルパー派遣を行ったり、ADAPTとしては施設で障害者が

200人以上亡くなったことをうけて州知事の家の前に棺桶をおいて

抗議活動をしたり、障害者の権利を守るために活動しています。

アフターコロナは、大恐慌のときより悪くなるのでは…? 

そうなると一番最初に厳しい状況に追い込まれるのが…私たち障害者。

それはさせない!

それを止めるのが自立生活センター・アクセスリビング(シカゴ)であり、

私たちの使命です。 

 

写真5 呼吸器をくわえ、笑顔のノア 

キャプション1:ワクチンができるまでこの戦いは終わらない。/病院はすべてコロナ患者受け入れに。他の必要な治療は後回しに。地域で自立する障害者にとって死活問題となっている。

 

担当:菊池(じん)

 

 

■4ページ

コロナに負けるな!当事者の生活あれこれ

 

2020年2月頃から爆発的に全世界に広がっている「新型コロナウィルス」の猛威は日本にも影響を及ぼし、同年4月7日には大都市を中心に緊急事態宣言がしかれ、不要不急の外出は控える「自粛ムード」一色になっていました…。夢宙センターも4月より生活介護のメンバーさんを中心に自粛生活をお願いしています。

 

今回は当事者のお宅にお邪魔し、コロナウィルス禍における当事者の生活や、自粛ムードの中でどう楽しむか工夫をされているかなどをインタビューしてきましたー!

 

●岡前さんの場合

コロナで大変やけど休日以外は生活介護と同じリズムで生活しています。散歩も行くけど人が少ない夜にしています。1日1回は必ず車椅子に乗るように気を付けています!!

 

家では健康の為にカツキック(夢宙センターのヘルパーさん)のエクササイズ動画を観て運動したり、編み物をしたりしています。

 

家にいる事は苦じゃない。あと1か月は頑張れる!私たちは家にいる事も仕事。今が踏ん張り時だし、もし夏までこの状態が続いたら家でかき氷でもしようかな(笑)

 

写真1 体をそらす運動をベッド上で行う岡前さん。「エクササイズ頑張ってるで~」

写真2 カツキックの動画。

写真3 編み物とその器具

写真4 岡前さんが、編み物をしている様子。

 

●のぼるさんの場合

生活介護に行っている時間帯のお昼はテレビで国会中継や大阪知事の会見を観たりしてリアルタイムで制度が変わっていないかチェックしてるよ。あと大画面のTVで映画鑑賞したりとかね(笑)天気がいい日は家の前に出て日光浴もしているよ~。

 

外に出られないのはしんどい。でもこの期間で行きたい場所の情報集めをしたり勉強だってできる。あと、今の時期だから普段手の届かない美味しいお肉をネットで買ったりもできるしね!出られないなりにオモロイ事もたくさんあるよ。

 

写真5 のぼるさんがヘルパーとテレビ画面を観ている。「自宅で映画タイム♪」

写真6 自宅で笑顔ののぼるさん。

写真7 パソコンに向かうのぼるさん。

 

●ゆうりんの場合

自粛ムードになる前は梅田とか天王寺に毎週末出掛けてたけど、今は代わりYouTubeを観て過ごしたり、時間があるから少しずつヘルパーさんと編み物をしたりしています。

 

介助に入るヘルパーさんには、玄関でセラ水のスプレー(除菌効果のある※弱酸性次亜塩素酸)をかけてもらうようにお願いしています。あとは部屋の空気がこもらないように換気は心がけていますね。早くコロナが落ち着いて買い物へ行きたーい!(笑)

 

写真8 キャプション:手編みのマフラー ゆうりんが編んだマフラーをヘルパーが長く伸ばして持っている。

写真9 キャプション:大好きなアーティストの動画 テレビに男性が2名映っている。

写真10 キャプション:換気や消毒は徹底!! くまのぬいぐるみと消毒スプレー

写真11 自宅キッチンで並んで座るゆうりんとヘルパー

 

●土井さんの場合

普段から自炊をしていますが、コロナで自宅にいる事が多くなったので、より時間をかけて美味しいものを作っています。ポテサラとか佃煮なんかも作りますね。日中はたまに近所の商店街に行って食料品のお買い物をしたりしています。最近ハマっているのはお豆腐屋さんの「燻製豆腐」。これをトマトに挟んでアレンジ料理を作ったりとかね♪ あとは読書!ヘルパーさんがいない時間は一人で本を読んでのんびり過ごしています。

 

金曜日の晩は同じマンションの岡前さんと一緒に映画を観たりすることもありますね~。こんな状況だからこそご近所付き合いは大事!コロナを怖がって外に出ないワケにもいかないし、色々楽しみを自分なりにみつけないとね。

 

写真12 自宅で本を読む土井さん。

写真13 キャプション:「ヘルシーで美味しいよ♪」 手作りの料理

写真14 自宅で微笑む土井さん。

写真15 花が活けられた花瓶数点と犬の置物、温度計など。

 

夢宙センターの当事者メンバーさんはアクティブ揃い(?)なので「みんなお出かけできなくてストレスとか溜まってるんじゃないのかな…」と心配しておりました。

しかし!しかし!

今の状況に文句を言ってもはじまらない。自分達で工夫して楽しさを見つけて、新しいルーティーンを作られている方が多い印象でした!みんなのポジティブな考えに筆者が勉強させられる事が多々ありました~。一刻も早く自体が収束し、皆さんの生活が元に戻って欲しいと切に願っています。(※弱酸性次亜塩素酸は専門家によると科学的に効果があるかまだ分かっていません。)

担当:西山(クロユメ)

 

 

■6ページ

ワム助成事業「インディペンデントリビング」上映イベント2019 大成功!

★ 昨年からメディアでも多く取り上げられ、話題となっているドキュメンタリー映画「インディペンデントリビング」(2019田中悠輝監督)! 自立生活運動がテーマなだけに、内容はもちろん、その上映活動の展開も目が離せません(ニコ)  

★ この映画は、夢宙センターの多くの当事者とヘルパーが出演していることからも、夢宙をはじめ関西のCIL総出で、全身全霊の応援を続けてきました。

映画を通して、自立生活運動をより多くの方々に知っていただくため、ワムネット助成を受け、映画「インディペンデントリビング」バリアフリー上映イベントを一年間、国内8か所、海外2か所にて大成功を収めました!

★ ご参加、ご協力くださった皆さまのおかげをもちまして、自立生活運動周知の活動ができ、また多くの方々とのつながれる機会となりました。本当にありがとうございました!

写真1:大スクリーンでの上映会の様子

写真2:夢宙センターでの上映会の様子

アンケート等からの「参加者のみなさまの声」がわかる助成事業報告は、

夢宙センターホームぺージからも読むことができます!

https://www.npo-muchu.com/wam

担当:濱岡(ミミ)

 

■6ページ(2)

女性定着プロジェクト発!

夢宙の新パンフレットができました!!

 

約5年前、夢宙では女性の介助者不足で女性当事者の自立生活が大ピンチだった時に女性定着プロジェクトを立ち上げました。夢宙に入って間がない介助スタッフ、ベテランの介助スタッフ、当事者と、女性の意見を聞きながら、女性が少しでも働きやすくなるように、女性の体制や役割を工夫したり、介助者募集や交流の場を企画してきました。

このプロジェクト内で、毎年、恒例になっているのが「女子だけの林間学校!!」。楽しく過ごす中で当事者のことを知ってもらおうと学生ボランティアに向けた、学生ボランティアと当事者が一緒に作っていくお泊まり企画です。

昨年は、大阪市ボランティア活動振興基金の助成を受け、林間学校を行いました。林間学校後も学生ボランティアさんの学校をお借りして振り返りをしたり、これからも様々な方に関わってもらうため夢宙パンフレットも新しく作らせてもらいました。また、大阪市が女性活躍を推進している事業「女性活躍リーディングカンパニー」というものがあり、女性の働きやすい職場として大阪市から認証されました!

現社会で女性が活躍していくには、まだまだ社会の課題は多くありますが、夢宙は女性に限らず一人ひとりが自分らしく活動していけるように環境づくりをこれからも取り組んでいきたいと思います。

写真:夢宙の新しいパンフレット

 

担当:内村(えみちゃん)

 

 

■7ページ

チョッキのちょっとまちんさい

 

新型コロナウイルス感染拡大に絡み、全国に出されていた緊急事態宣言が解除されたとはいえ、不便な毎日が続きますが、みなさま、ご無事にお過ごしですか?

今回のテーマは、感染拡大対策が張り巡らされている世の中、障害当事者目線からどんなことが見えてくるか!?

です。みなさまの身の回りでは、いかがでしょうか?

 

4こままんが

 

まんが1 4月中旬頃から、スーパーのレジに透明フィルムが…

イラストの説明:車いすユーザーの男性がレジにいて、レジ係の女性と透明フィルムで隔てられている。車いすユーザーは、顔のところにフィルムがないことに対して「ぼくには役に立たないけど…」とコメントしている。

 

まんが2

イラストの説明:入店時、入り口に消毒液が設置してあり、その下には「みなさまへ、入店の際は消毒を!」という貼り紙がしてある。しかし、その設置場所が高く、女性車いすユーザーは「高っ!!」と声を上げ、「私もアルコール、使いたいんだけど…届かないな」と思っている。

場所によっては足ペダル式もある…(これも車いすユーザーが使えない。)

 

まんが3 2画面構成

イラストの説明1:手話・口話利用者が誰かと話しているが、相手の話す内容がわからない様子。「マスクで口元が隠れて、言葉がわかりにくいわ」

イラストの説明2:最近お店の人が話をしなくなってきた。視覚障害者がレジで財布をもって、いくら出せばいいかわからず「…おいくら?…」とつぶやいている。レジの人は、無言で「合計額はモニターに出てるし…」と思っている。音声がたよりの視覚障害者には…不便。

 

まんが4

男性車いすユーザー(1コマ目のまんがに登場した人)が自宅でテレビを見ている。そのテレビでは、女性が「医療崩壊が始まっているヨーロッパのトリアージ※です」と言っている。※トリアージとは治療優先度の決定と選別。

男性は「えええ、障害者や高齢者、手のかかる人は治療を拒否してもいいとかって…何この露骨な差別!!」

画面右下、「命の選別」は、断然NO!!

 

●どんなときにも、誰も取り残さないために!

 

この新型コロナ感染拡大の影響で、街の至る所、あらゆる人に我慢が強いられている日常ですが、まんがのように、障害当事者にとってはさらに生きづらさを感じることが増えたりもしています。

多くの人が自分自身のことで精一杯になってしまいがちな非常時であっても、誰も取り残さないためのまなざしを、誰もが忘れたくないですね。

 

 

■8ページ

☆編集後記☆

コロナウィルスが日本でも猛威をふるってます。ニュースでよく見かける『コロナ禍』って何て読むでしょう??『コロナうず』とか『コロナなべ』とか(笑)まさか!!こんな所にコロナの被害があるとは思いもしませんでした。コロナビールにコロナホテル(大阪)コロナウィルスに関係ない所でも被害がでてます。567でコロナって語呂あわせまで。記事もコロナづくしになってますが、ぜひとも読んで頂ければと思います。

You☆ゆう☆ネット編集部

 

地下鉄住之江公園駅周辺の位置関係がわかる、夢宙センターにアクセスするための地図が掲載されている。

 

(電車でお越しの方)

住之江公園駅の改札内、ニュートラム側エレベーターで改札階へ上がる。ニュートラム改札を出て③番出口から徒歩30秒 改札から約50m

 

(徒歩、お車でお越しの方)

新なにわ筋、住ノ江通(長居公園通)を住之江公園交差点で南港方面へ。すぐの一筋目を左折した右側がオスカードリーム(地下駐車場あり)。建物内にエレベーターがあるので2階に上がり、左に30m行った左手。※夢宙センターホームページにて、住之江公園下車からのバリアフリールートを写真と動画で紹介しています!

 

編 集 人:    自立生活夢宙センター

〒559-0024 大阪市住之江区新北島1-2-1 オスカードリーム2F

TEL:06-6683-1053   FAX:06‐4702‐4738

E-mail:mutyu@blue.ocn.ne.jp

★ 情報保障でパワーアップしました!!

夢宙センターのホームページから本文のテキストデータをご利用になれます。

ホームページ、インスタグラム、フェイスブックのQRコードが掲載されている。

 

編集担当:馬場 直樹

発 行 人:関西障害者定期刊行物協会

〒543-0015 大阪市天王寺区真田山町2-2 東興ビル4階

定価:100円

〒559-0024

大阪府大阪市住之江区新北島1-2-1

オスカードリーム 2F

TEL  06-6683-1053

FAX  06-4702-4738

Email mutyu@blue.ocn.ne.jp