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You☆ゆう☆ネット 2024年2月号(Vol.52 テキストデータ版)

 

2024年2月号

今号のみどころ

 

最近の夢宙って、まるで農家のように(笑)、地域の方々とのつながりを大切に、日々コミュニティを耕している毎日です。

「サキシマ大運動会」という地域イベントに参加したり、地域の小学校に、インクルーシブ教育チームお手製の「インクル人生すごろく」を持参して、遊びを通して交流をしたり。夢宙の新しい事業として、居楽屋ごりら(居酒屋)も、地域の方々との交流の拠点になれたらいいなという思いをもってオープンしました。私たちの自立生活運動は、当たり前のことながら、コミュニティのなかにあるものです。私たちのコミュニティから、どんなサプライズに出会えるか、わくわくしっぱなしです。

 

 

You☆ゆう☆ネット 2024年2月号(Vol.52)

KSKS 第三種郵便物承認 通関 7441号 2024年2月28日発行

自立生活夢宙センター

 

■表紙(1ページ)

題字:KSKS You☆ゆう☆ネット

 

~自立生活夢宙センターの“いま”と元気をお届けする つながり★通信~

イラスト:夢宙センター理事長・平下耕三(社長)が微笑んでいる。

 

もくじ

インクルくるくるチームのあゆみとこれから・・・2

インクルーシブ劇団 夢屋・・・4

地域の高校で学びたいねん!をささえたい・・・5

IRAKUYA GORILLA NEWS・・・5

優生裁判の今!大阪高裁勝訴判決・・・6

私たちの生活に寄り添ってほしい~オールラウンド交渉・・・7

祝!自立生活(約)20周年!・・・8

楽しみながら地域とつながろう・・・10

クリスティーナファミリーが夢宙センターにやってきた!!・・・11

大阪プロレス&ポジティブキャンペーン・・・12

JIL全国セミナーin東京・・・13

ミニ四駆でつながる、地域とのつながり・・・14

チョッキのちょっとまちんさい!!それおかしいじゃろ!?・・・15

編集後記・アクセス・・・16                           

 

自立生活夢宙センター

 

■2~3ページ

タイトル:インクルくるくるチームのあゆみとこれから

 

夢宙センターの中で、インクルーシブ教育の取り組みを推進していくチームを5年前に発足し、その名を【インクルくるくるチーム】としました。みんなでアイディアを次々と出し合い、枠にとらわれず思い切って工夫し、たのしく円を描くイメージで子どもたちとつながろう!というものです。大阪の住之江の地域の学校や子どもたちとつながり、障害があってもなくてもみんなで一緒に過ごすとうれしいし、たのしいね。また遊ぼうね!!というメッセージを伝えつづけてきました。特に南港光小学校のみなさんとはご縁や深いつながりをいただき、今日までの歩みがあるように感じています。今回は、昨年からつながりを再開させていただいている小学校2年生の子どもたちと先生との活動をご紹介したいと思います。☺

写真:インクルくるくるのイメージ!カラフルな円(イラスト)のなかで、インクルくるくるチームのメンバーが手を一か所に重ねている。

 

 まずは、昨年夏に片岡先生(ニックネーム:てるてる)が夢宙センターへ社会体験に来て下さったときから温かなつながりが始まりました。私たち当事者と一緒にまちへ出て色々な気づきをもってくださったり、たくさん笑ってたのしく濃い時間を過ごしました。インクル人生すごろくにもゲーム参加してくださり、子どもさんだったらこれがいいかな?どう感じるかな?おもしろいゲームになりそうかな?と積極的にアイディアをくださり、すごろくのマスの改良やルールづくりに関してもお手伝いしていただきました。てるてるとすっかり仲良くなった私たちは、単発の出会いで終わらせずに翌年の企画のお約束までもさせていただけたのです!てるてるとの出会いは本当に最高で、感謝しています!!ありがとうございます。☺

写真:地下鉄に乗って外出!てるてるをはじめ、スタッフが4名乗車している様子。

写真:てるてると一緒に、すごろくで大はしゃぎ!大きなテーブル7名で囲んでいる。

昨年末に、インクル人生すごろくで2年生と遊ぶプログラムの直前打ち合わせを学校でさせていただくことができました。夏に共に過ごした熱量そのままのてるてるでいてくださったことが、うれしかったです。いよいよ年明け本番に向けて、細かなところの調整や準備を重ねていきました。てるてるが担任している子どものみなさんに早く会いたくて仕方ありません。待ち遠しい気持ちとゲームを一緒にたのしんでもらえるか少しの緊張でドキドキしながら、再会をお約束して年を越しました。☺

 そして年が明けて2024年になり、本番の日を迎えました。2年生のみんなとはじめましての対面でしたが、始まる前からすごろくに興味をもってくれていて、すぐに打ち解けることができました。控え室(休憩場所)も用意してくださっていたのですが、大きい電動車椅子ユーザーでも行き来しやすいように、急遽扉を外すなどの配慮をしていただきました。☺

イラスト:学校の校舎

写真:事前打ち合わせの様子!先生おふたりと、インクルくるくるチームの3名

写真:いつもキレイな学校の入り口のお花♪小学校正門前の花壇の様子

 実際のすごろく遊びは、おかげさまで大盛況!思った以上にみんなすいすいとゴールを目指して進み、同じグループ内で協力し合いながら友だちカードや骨カードを集めていきました。その中でたくさんの気づきや当事者への興味・素朴な質問なども直接伝えてきてくれて、終わる頃には、次はこんな遊びを一緒にしようね!次は給食も一緒に食べようね!と声をかけてくれました。すごろくについては、誰もが安心してたのしめるインクルーシブであたたかいゲームにしたいという気持ちと、ゲーム性も追求した方がおもしろいという両方の側面があり、もっと改良が必要ではあります。☺

写真:すごろくのモデルになった、ちゃんさん、すまーいる!教室のなかで発言するちゃんさん。

写真:教室の扉を外して、広くしてもらいました!!広々している出入口を眺める3名のインクルチームのスタッフ。

写真:電動車椅子でも教室に入れます。

写真:使いやすい多目的トイレ!

写真:夢宙センターに帰ってきてすぐにスタッフで振り返りをする様子♪

写真:こどもたちのアンケートを持ってきてくださった、てるてるとちゃんさん、笑顔のツーショット♪

 インクルくるくるチームのメンバーを中心とした夢宙最強メンバーで今回は挑みました。事務所へ戻り、興奮冷めやらぬ内にすぐ振り返りもしました。ゲーム自体や進め方などの課題はもちろん色々とありますが、私たちも2年生のみんなと一緒にたのしめて、仲良くなれたことが一番うれしかったです!全員がアンケートにも記入してくれて、たのしかったことや今後どんなことをして遊びたいかもたくさん書いてくれました。絵が上手な人も多くて、子どもの感性や素直さ・優しさにとても癒やされ、元気をもらいました。準備から本番・振り返りまで てるてるや他の先生方にも多大なご協力をいただき、本当にありがとうございます。今回がインクル人生すごろくのデビューとなりました!今後もっともっとおもしろくなるように工夫したいので、ひきつづきお力を貸してください。よろしくお願いします。☺   担当:内田(トミー)

 

 

■4ページ

タイトル:インクルーシブ劇団 夢屋

 夢宙センターの平下兄弟を題材にした絵本を元につくった劇「妖怪バリャーをやっつけろ」を上演して

劇を通じてインクルーシブな社会を考えてもらう インクルーシブ劇団 夢屋の活動報告です。

 

2023年10月8・9日の二日間、夢宙センターのある大阪市住之江区の森ノ宮医療大学で開催された「2025大阪関西万博に向けて〜バリアフリー演劇祭 in 大阪」に、東京演劇集団 風様と自立支援センターぱあとなぁ様の「ぱあとなぁ劇団」と共に参加しました。 

バリアフリー演劇は、障がいの有無に関係なく誰もが楽しめる演劇。視覚や聴覚の障害を持つ人々、異なる言語を話す人々、あらゆるバックグラウンドの人々が一つの舞台で楽しむことができるもので、東京演劇集団風様が大学の体育館に組み上げた素晴らしいステージの上で、情報保障等の合理的配慮を行った「妖怪バリャーをやっつけろ!」を上演し、たくさんの方に観てもらいました。

 

 2023年11月28日には、社会福祉協議会が小学校向けに行っている小学生4年生に向けた、インクルーシブ授業の一環として、夢宙センターとして協力する中で「妖怪バリャーをやっつけろ!」を上演しました。 

 

 今回は新しく入ったメンバーも参加して、11人での上演になりました。コロナが流行してから、ここまでの大人数の上演はなかったので、メンバーも気合が入り、いきいきと演じて、観てくれている小学生とも一体となって、妖怪バリャーを退治していました。

この学習の中では、観劇だけでなく夢屋の障害当事者メンバーと小学生が、ボッチャで一緒に遊んでふれあい、交流し、学校内のバリアを探して、なぜそれがバリアになるのか、どうすればバリアフリーに出来るのかを一緒に考えて、インクルーシブな社会をどうすればつくれるかを参加した全員で考えました。

写真:舞台の上に並ぶ夢屋メンバー

写真:小学生に向けて、舞台上からコール&レスポンスを仕掛ける夢屋メンバー

担当:溝口(あんちゃん)

 

 

■5ページ(上)

タイトル:地域の高校で学びたいねん!をささえたい ~夢宙がかかわっている学校内支援~

 

現在、夢宙センターでは高校3年生と大学1年生の学校内支援介助を、他団体と協力しながら行なっています。学生さんとの距離感など、普段の支援とは180度違うので、年に数回支援チーム全体会議を行ない、試行錯誤しながら、より良い学校生活を送れるように向き合ってきました。                          

現在高校にはヘルパー制度が無いため、人材バンクという有償ボランティア制度を使うしかないという課題があります。この制度は、通学時など学校外では使うことができず、また利用時間や介助者報酬に関しても何十年と改善されていません。大阪府・市に改善の要望を長年訴え、ようやく昨年、大阪府教育委員会の方が『実際の高校の現場ではどういった支援が必要とされているのか』を見学にきてくれるという動きがみられました。まだまだ道のりは長いですが、少しずつでも生徒たちへの支援体制が改善されるよう引き続きお手伝いができたらと思います。  

写真:支援員を使いながら、車いすユーザーの生徒が学校内の階段を上がる様子

担当:町田(ドカベン)

 

 

■5ページ(下)

タイトル:IRAKUYA GORILLA NEWS

イラスト:居楽屋ごりらの店長の社長の顔のゴリラがビールを持って、微笑んでいる。

臨時ニュースをお伝えします。

夢宙センターの新事業の居酒屋・・・居楽屋ごりらが極上なんです!

ごりらの居場所で、心地よい時間を。

イラスト:複数のゴリラがビールを飲んだり、ごはんを食べている様子のイラストなど4点がある。

写真:名物すみのえホルモン 300円

●居楽屋ごりら

大阪市住之江区新北島1-2-1 オスカードリーム1階

でんわ 090-1449-1955

ご予約・お問い合わせはこちらから → LINEのQRコードがあります。

担当:菊池(じん)

 

 

■6ページ

タイトル:優生裁判の今! 大阪高裁勝訴判決

~ 最高裁あてに、100万筆署名活動もガンバってます!~

大阪の原告・加山夫妻(仮名)の大阪高裁判決は、勝訴でした!

その裁判傍聴に66名が詰めかけました。法廷には大きなスクリーンが用意され、手話通訳士、要約筆記者がいるなか、阪本勝裁判長から判決理由がゆっくり丁寧に読み上げられました。

情報保障があり、難しい専門用語等がありながらも、わかりやすく、今までの加山さんの訴えが報われるような内容でした。この情報保障等が、最初からできていたわけでなく、裁判を支援する障害当事者たちの地道な申請交渉がありました。全国でも裁判所の合理的配慮の課題は、まだまだあります。

裁判後に実施した関西集会では、 関西の応援団体や、原告の方々、弁護団のほか、宮城、東京、福岡からも、加山さんの応援に、かけつけられました。総勢70名ほどの現地参加。ZOOMやYouTube配信も行い、弁護団からの判決解説や、原告の方々、応援団からの思いが発信されました。さまざまな団体も応援に参加されていますが、全国にある自立生活センターからの応援も、よろしくお願いいたします!

原告の加山さんからは、「今回裁判で勝つことができたのは、皆さんのおかげです。私や弁護団だけの力ではない。他の被害者の方たちにも繋がるように私も応援していきたい」とのお言葉を頂きました。

この判決に、国が上告したとしたら、最高裁判所に、向かうことになります。

そして、その最高裁の判決が、「正義・公平」な理念に基づくものとなるように、全国の原告者の方々への応援が必要になります。そのひとつとして、現在進行中、100万筆署名運動です。夢宙センターが事務局窓口を担う有志団体「おおさか旧優生保護法を問うネットワーク」からは、第一期分135名分、そして第二期分では約200名分を提出しました(オンライン署名分省く)。現在全国で提出署名総数は、15 万 3,413 筆と(1期と2期合計)が、集まっています。最高裁判決に大きな力となります!!各方面からも、ご協力いただいています。この旧優生保護法のことを、知らなかった人たちも、知りえる機会となっています。 

次は、政治的早期解決にむけて、東京の衆議院会館で、「3.21院内集会」(第6回)12時~14時で、各党議員が参加。現地やZOOMでも、全国から参加者を募り、人権回復にむけて意識を高めていくことに。今後の情報は、賛同者メーリングリストに登録(osaka.tounet@gmail.com までML登録希望と明記の上、お名前とメルアドを送信)して、ぜひ今後の情報をお受け取りください!ともに、応援していきましょう!       

 

写真:「旧優生保護法による強制不妊手術 国は謝罪と補償を!」と書かれた横断幕をもち、入庁行動をする様子。

写真:判決後、旗だしをする大阪弁護団。(C)共同通信

写真:多くの参加者が応援に集まった関西集会。会場の様子。

担当:野崎(ごんごん)

 

 

■7ページ

タイトル:私たちの生活に寄り添ってほしい ~オールラウンド交渉

 夢宙センターの自立支援、生活介護、介助派遣といった事業やインクルーシブ教育などの運動は制度と深く関わっています。そういった制度や社会資源を当事者・支援者にとって利用しやすいものにするために行政と話し合う場を大阪ではオールラウンド交渉と呼んでいます。コロナが始まってからは会場とオンラインのハイブリッドで行われており、たくさんの人が関心を持って参加しています。夢宙センターでは今年も他のCIL・団体とともに、12月12日・13日の2日間、切実な思いを大阪市に届けました。

 介護の項目では大学就学支援でヘルパーの交通費の補助がない問題、就業支援に自己負担があることについて、生活介護が時間単位の報酬になり短時間しか利用できない人が利用しにくくなる問題、移動支援の対象者が狭いことなどが取り上げられました。

 強制不妊手術の問題では、夢宙センターのメンバーからも被害者の掘り起こしに向けた再度のアンケート実施や、一時金法の周知に力を入れることについて声を上げました。

 生活介護すぺーすしゃとるの岡前さんからは、生活保護には冬季加算はあるのに夏季加算はない。夏はどんどん暑くなっていてエアコンをつけないと命に関わるので早急に検討してほしいことを熱く訴えました。生活保護制度を利用している障害者は少なくありません。保護費が引き下げられる危険性を感じている状況があります。人間らしい生活が続けられるように行政に伝え続けていくことが必要だと思います。

 

 大阪市からは「予算がない」、「国の法律が整っていない」というような回答が多く、前向きな回答はなかなか出てきません。そんな中でも重度訪問介護の入院時利用が区分4や区分5にも広がるなど、少しずつ進んできています。夢宙センターはこれからもあきらめずに仲間の声を行政に届けていきたいと思います。

 

写真:会場後方からの、全体の様子

写真:マイクで要望を伝える、岡前さん。

写真:左側は交渉する私たち。右側は大阪市の職員さんたち

担当:岸本(おけいはん)

 

 

■8~9ページ

タイトル:祝!自立生活(約)20周年!

写真:インタビューされるゆうりん(左)、のぼりん

去年11月で自立生活20周年を迎えたゆうりん。そしてたぶん今年20周年を迎えるのぼりん。

そんな二人の自立生活について、苦労した事、

楽しかった事などおはなしを聞いてみました!

 

◇インタビューしたメンバー◇

ゆうりん 西嶌由里子 しゃとるメンバー

のぼりん 坂口登 しゃとるメンバー

■自立した日って覚えてますか?

ゆうりん:私は2003年の11月10日!

のぼりん:あんまり覚えてないけど…たぶん2004年くらい。

■昔は制度が今ほど整っていなかった?!

のぼりん:自立しようと思った時、まだ駒川中野で家探ししてて。一軒一軒回ったり、しっかり話をしたりして、途中までは順調に進めてたけど事故が起こるからとか障害者だからと言われて断られたりもした。今はないでしょ。みんなが頑張ってくれたおかげで。バスも電車も乗れるようになった。今みたいにエレベーターもないし、スロープも出してくれなかった。

ゆうりん:介助を受けるための支給時間数が充分じゃなかったから1週間に2回実家に帰ってて、それじゃあ自立じゃないなと思って区役所に言いに行って、やっと時間数増やしてもらって自立したなぁと思えるようになったかな。しゃとるもなかったしデイサービスに週3回行って実家にも帰って何のために自立したんかなぁって思ってた。

イラスト:車いすユーザーが電車に乗る場面。駅員がスロープを使い、車いすを押している。

■大変な時代も乗り越えてきた二人ですが、自立生活もう続けられない!と思った時ってどんな時?

ゆうりん:体調崩したときかなぁ。ベッドに入ったら水分もとれないし、トイレもできない。時間数が足りなかった頃は、ヘルパーも帰ってしまうし。

のぼりん:僕はむしろ今のほうがしんどい。体調面も含めて。昔は、遊びまくってたからね。自立したのも女の子家に呼びたかったから。今となると色々変わってきたけど、家族のことも考えると自立してよかったと思う。

イラスト:困った表情で頭を抱えている女の子

■自立を絶対したい!と思ったきっかけって?

ゆうりん:私は自立できると思ってなかった。親がいなくなったら施設に行くものと思ってた。たまたまのぼるさんに梅田で会って夢宙のことを教えてもらって、実際遊びに行ったら自立できる制度があるよって聞いたの。それやったら自立したい!って思った。親の説得は大変やったけどね。

のぼりん:梅田で会ったときは僕は遊んでただけやけどね。あの頃はヘルパー使わんでもある程度自分のことはできてたから。

ゆうりん:中・高の同級生で偶然再会して。

のぼりん:あの頃僕はグループホームから通いながら夢宙でスタッフとして働いてたからね。非常勤で月・水・金は夢宙へ行ってた。それ以外の日は何も仕事もなくて。グループホームや作業所の代表もしてたから僕自身も自立できるんかなぁと思ってた。

 ■自立生活していく上でのスキルってどこで身に付けた?

ゆうりん:親がやってるのを見てたから自然とできたかなぁ。でも料理はほとんどしてなかった。最近は親子くらい年齢の差もあるし、あんまりきつく言ったら辞めちゃうかなぁと思って。

のぼりん:頼み方も考えないと考え方が全然違うから。服のたたみ方一つでも知らない人もいるから。

イラスト:エプロンを着けてお掃除をする人。その背後で2人が拍手している。

■ヘルパーを使いながらの生活って大変なことも多いと思いますが、好きなヘルパーさんってどんな人?

ゆうりん:自分が思ったことをわかってくれる人かなぁ。思いが同じというか…

のぼりん:僕は指示をしっかり聞いて、その通りに動いてくれる人がいいかな。何回聞き返してもいいから。

自立生活で大切なのは、人生を100と考えたとき、50は自分の責任、25は自立生活をしていくうえで絶対必要なヘルパー、残りの25は社会を変えていく事やと思う。

■自立生活をしていくうえこれは失敗したなぁと思うことはありますか?

ゆうりん:私はなんもないかなぁ。

のぼりん:ヘルパーに彼女がおる事伝えてなくて、ヘルパー帰った後に彼女呼んで会ってて、次の日来たヘルパーにばれそうになって焦ったことかなぁ(笑)

■自立生活をするようになって自由に恋愛も楽しめてるんですね!デートに行くとき、ヘルパーさんはどうしてたの?

のぼりん:自分でプランを組んで一回一人で行ってみて下調べしてるかな。記念日はきっちりお祝いしたいし。お店によっては人が多いので…と断られることもあった。

ヘルパーは場所によっては何かあったときにすぐに駆け付けてくれるところにおってもらう事もあるかなぁ。彼女と二人きりにもなりたいし。

ゆうりん:私はヘルパーさんに一緒に来てもらって過ごすことが多いかなぁ。でも二人きりになりたいときは同じように近くではいてもらうようにしてたかな。

のぼりん:恋愛ってパワーになるから。

イラスト:男女が腕を組んで、デートしている様子。周囲にハートが飛んでいる。

■最後に次世代の当事者に向けてメッセージをお願いします。

のぼりん:やりたいことや、目標があるんやったら絶対やったほうがいい。若い人にはいろんなところに出かけて行ってほしい。

ゆうりん:しんどいこともあるし、泣くこともあるやろうけど頑張ってほしいです。

 

 楽しいことばかりでは語り切れない自立生活。20年の節目を迎えた二人だからこそ聞けた言葉があったように思えます。貴重なお話ありがとうございました!

 

夢宙センターには、まだまだたくさんの当事者が活動しています。

そんな当事者をこれからも紹介していけたらいいなぁと思っております。 つづく?!

写真:笑顔のゆうりん、のぼりん     

担当:松本(まい)

 

 

■10ぺージ

タイトル:楽しみながら地域とつながろう

前年に引き続き、2023年も10月21日にサキシマ大運動会に参加しました。この企画は大阪・関西万博プレイベントにあたるもので、今回も大盛況!参加者が100人超えとなり、株式会社ミズノ・森ノ宮医療大学・森永製菓・レッドハリケーンズ・住之江区役所などなど、企業さんと夢宙センターがごちゃ混ぜでインクルーシブな環境になって、誰でもが楽しめる運動会にしよう!という意気込みのもと、本番前の企画・準備から参加させてもらいました。競技参加だけにとどまらず、駄菓子屋の出店や実況MCには夢宙のラジオ部メンバーが活躍しました!!運動会はほんまにめっちゃ楽しくて、それと同時に住之江の皆さんとでっかい円になれた感覚を味わいました!!!

ミズノさんと事前にバドを練習し、魅力を再発見。おしり歩きリレーや巧みな技を駆使したボッチャの試合など、どの種目も白熱しました!チームもごちゃ混ぜになって、お互いを応援し、フォローしあい、休憩時間に作戦会議をたて、ルールを工夫してそれぞれが全力を出し切りました!後日、振り返りにも参加させてもらい、次回はもっとこうしたい!もっとこの競技を極めたい!この企業さんとももっと仲良くなりたい!と貪欲な気持ちがうまれました。今後も楽しみながら、地域とつながっていきます!

写真:「サキシマmeets 大運動会 schedule!! in 森ノ宮医療大学体育館」でのユニークなプログラム。

写真:汗を流した仲間と集合写真!

写真:大学生と一緒だとノリノリ♪♪な雰囲気の集合写真

写真:チーム・ミズノさんに混じって♪ムカデ競争でスタンバイしている様子

写真:レッハリさんとも息ぴったり♪な生活介護すぺ~すしゃとるとの混成チーム

写真:バトミントン楽しい! ラケットをもち、にこやかな当事者と介助者。

写真:おしりリレーインタビューで優勝を狙う!!夢宙やすぺ~すしゃとるのみんな。

担当:内田(トミー)

 

★夢宙流!コミュニティへのアクションは、【縁を円に】・・・★

夢宙センターの最近のコミュニティ創りの目標は…

【当事者メンバーが地域で自分自身の居場所をつくること】を目指しています。

地域ごとにある交流会グループ…(サキシマmeets、企業交流会、イベント部会、医療福祉交流会)などに積極的に顔を出し、地域に夢宙センターを知ってもらい、

地域で何かやりたいときには夢宙センターを巻き込みたい!と思ってもらえるように長い時間をかけて地域に溶け込む行動力を発揮しているところです!関係が出来てきて、【縁が円になる】…それこそが夢宙センターが目指すコミュニティです!

担当:菊池(じん)       

 

 

■11ページ

タイトル:クリスティーナファミリーが夢宙センターにやってきた!!

吹き出し:Welcome to Muchu Center!!

写真:左から、イーライさん、セージ君、クリスティーナさん。クリスティーナさんがクリスマスケーキをもっている。みんな笑顔。

2023年クリスマスの夜、アメリカからクリスティーナファミリーが夢宙センターに来所されました!!クリスティーナさんは以前、夢宙センターのメンバーがアメリカを訪れた際にお世話になった方で、今回は夫のイーライさんと、息子のセージ君と家族旅行も兼ねて日本へいらっしゃいました!!

当センターは総力を挙げて夢宙流の”OMOTENASHI”をさせて頂きました!!

 

まず1日目の夜は、クリスティーナさんと同じ「骨形成不全症(以下"骨形")」の当事者メンバーが集まり、「コツコツ(骨骨)パーティー&クリスマスパーティ」を居楽屋ごりらで開催しました。

他の事業所からも同じ骨形のメンバーさん達が駆けつけ、ゲームを交えて交流したり、福祉制度の話をしたり、クリスティーナファミリーに馴れ初めをインタビューしたりと、短い時間でしたが絆を深め合いました。

 

2日目はファミリーと大阪府吹田市にあるエキスポシティへ‼️

まずニフレルへ行き、様々な魚や動物達を見て回りました。その後はファミリーが大好きなお寿司屋さんで、お腹いっぱいになるまでお寿司を食べました。

 

最終日は住吉大社へ行き、家族写真を撮り、大社の由来や歴史に触れ、思いを馳せ、参拝後は近所で長く愛されている喫茶店でお料理を楽しんで頂きました。

 

あっという間の3日間でしたが、クリスティーナファミリーとの出逢いや繋がりに感謝です。3人の温かい心遣いや人柄は本当に素晴らしく、たくさんエネルギーを頂きました!!今後も日米の自立生活運動の繋がりを強く!太く!してゆきたいです!

写真:ファミリーを歓迎するウェルカムボード。似顔絵が描かれているいる。

写真:骨形成不全症のメンバーたちの集合写真

写真:ニフレル(水族館)のなかのペンギン。

写真:ニフレルのワオキツネザル

写真:ニフレルの前で10人の集合写真

写真:外出先のお寿司屋さんで、お寿司を食べる様子。

写真:住吉大社の正門前にて、ファミリーの記念写真。

写真:1日目のパーティの集合写真。みんな、LEAD ON!のかけ声で腕を突き上げるポーズ。

担当:西山(クロユメ)

 

 

■12ページ

タイトル:大阪プロレス&ポジティブキャンぺーン

2023年11月23日(木)に【被災地障害者⇆関西ポジティブ生活文化交流祭】※以降ポジキャンがありました。ポジキャンは、今年で14回目。2011年の東日本大震災で被災された障害者支援としてスタート!大阪の障害者団体が毎年長居公園で行っているお祭りで、東北や熊本地震で被災された仲間を毎年呼んで楽しんでもらいながら震災を忘れない、支援から繋がった人たちとの同窓会として毎年楽しまれているイベントです。

 

 ここ数年は、コロナが世界的に流行したこともあり、オンラインでの開催でしたが、今年からは規制がなくなり、今までのポジキャンがかえってきました!

 

夢宙センターも久々の出店!定番のフランクフルトとチーズ入りスクランブルエッグたませんを販売しました!

 

 今年のポジキャンの目玉企画として、夢宙とも繋がりがある大阪プロレスがポジキャンとコラボで1大会として試合を行ってくれました!日頃から大阪プロレスのゼウス社長を応援している5団体(名称:Z5G ゼウスを応援する5団体 夢宙・自立支援センター・ぱあとなあ・NPO法人ムーブメント・株式会社ユーダ・NPO法人いちいちまる)が、ポジキャンに呼んで試合をしてもらいたい!という思いにゼウス社長も快く応えていただき実現しました!

試合は全試合大盛況で普段ポジキャンと関わりのない一般の人はもちろん、大阪プロレスのファンの人が来ました!これからは、いろんな業界の人たちを巻き込んでより一層面白いポジキャンにしていけたらと思いました。 

 

最後に、2024年1月1日に、石川県能登半島を震源とした、【令和6年能登半島地震】で多くの方が被災されました。被災された皆様にお見舞い申し上げます。被災された方の中には障害のある人もたくさんいます。1日も早く被災された皆さんが安心した生活が取り戻せるよう、自分たちにできる支援をしていきたいと思います。募金活動や支援の様子は次号(6月号)掲載させていただきます。

写真:ポジティブ生活文化交流祭と書かれたポジキャン看板

写真:フランクフルト1本200円と書かれた看板

写真:たませんを両手に持った男性

写真:大阪プロレスの人たち12人がリング上で集合写真

写真:夢宙&しゃとるの集合写真

担当:馬場(チョッキ)

 

 

■13ページ

タイトル:JIL全国セミナーin東京

昨年の12/19~21日の3日間、東京の浜松町で行なわれたJIL全国セミナーに夢宙センターからは、社長(平下)、チョッキ(馬場)、ぜんじ(仲島)、ドカベン(町田)の4名で参加してきました。

 

3日間通して、様々なテーマがありましたが、選挙投票所での合理的配慮や聴覚・視覚・知的の方への情報保障など、現代ならではのテーマが多くあったように思います。

キリン福祉財団の大島さんが、冒頭のあいさつで「毎回同じテーマが繰り返されることがあるが、それだけ大事だし、社会に届いていないともいえる」というストレートな言葉はとても心に響き、改めて考えさせられました。

 

お伝えしたい内容はまだまだありますが、詳細は夢宙センターのfacebookをご覧ください!!

(facebookにログインして「夢宙 JIL 全国セミナー」で検索してね」)

写真:JIL代表の社長(平下)の挨拶

写真:JILセミナー参加メンバーで集合写真

 

おまけ ~ベトナムチーム交流会~

チョッキ(馬場)とドカベン(町田)は東京に1日延泊して、昨年ベトナムに行った5団体(メインストリーム・ぱあとなぁ・STEPえどがわ・ムーブメント・夢宙)で忘年会をしてきました。ベトナム滞在時だけでなく日本に帰ってからも、様々な活動で力を貸してくれたり、相談できる仲間が出来たことはとても大きな財産になりました。この横の繋がりを大切に今後の活動にも尽力していきたいと思います。

写真:ベトナムチーム交流会の様子。部屋で9人がブイサインをしている。

担当:町田(ドカベン)

 

 

■14ページ

タイトル:ミニ四駆でつながる、地域とのつながり

●2023年10月7日 前年にひきつづき清江秋祭りに、ミニ四駆ブースとして出店お願いがあり、参加してきました。

前と同じく親子と家族グループや大学生の人達も興味を持ってもらい盛況で、直近のしゃとる縁日の告知もできました。

●2023年10月28日 しゃとる縁日が数年ぶりに開催ということで、オスカードリーム一階の広場のスペースを大きく使い、すぺーすしゃとるが持っているコースをほぼすべて使用して巨大コースを作りました。

体験走行と景品つきのレースでヒーローに

スタート合図などしてもらい楽しんでもらい、その日は人がほとんど途絶えないぐらい大盛況でした。

●2023年11月11日 敷津浦スポーツフェスに社協経由で清江祭りでミニ四駆を「うちでもやってほしい」と、敷津浦地域活動協議会の人から依頼があり、近所の敷津浦小学校のイベントで体験会をやりました。

その日指導員資格を取ったじんさんが初舞台だったり、東大阪のぱあとなぁの人もイベントでやりたいので勉強兼お手伝いをしてもらったり、ミニ四駆が大好きな子にもお手伝いをしてもらい、楽しんでもらいました。

写真:正面にコースがあり、子どもたちが並んで遊んでいる。

写真:右にコースと子ども、左に夢宙メンバー、中央にトマティーンでスタートの合図をしている。

写真:ラッキーとじん君がラジオ体操している。

写真:イベント参加者とお手伝いの子との集合写真

担当:稲垣(リッキー)

 

 

■15ページ

タイトル:チョッキのちょっとまちんさい!!それおかしいじゃろ!?

今月も、チョッキが実際に受けた医療差別がテーマです。病気や障害を理由に医療を拒否される問題が複数の病院でありました!事例をわかりやすくマンガにしました!

 

・4コママンガの説明

1コマ目

チョッキ「持病でからだが、もーほんまにしんどいです!」

(苦しそうにお腹を押さえて、顔色も悪いチョッキ)

医者「そうだね。検査して、手術と入院の段取りしましょか」

(白髪のお医者さんは、紙をもち、チョッキではない方向を見て話している)

マンガの下に、説明。

①泌尿器科の先生は、手術自体は簡単だから入院・手術の段取りを直ぐしてくれました。

 

2コマ目

顔と手がついた病院がAからCの3つ描かれている。

どの病院もバツ印があり、どこも診察拒否をしている。

「骨形成不全症の患者を扱ったことがないので!」

「リスクが高いからね」

「麻酔科だけど、前例がなくて!」

と、それぞれの病院に拒否する言い分がある様子。

マンガの下に、説明。

②しかし、麻酔科や整形外科で診察をする前から、「骨形に麻酔をしたことがない」「骨形を診れる先生がいないから、手術中の骨折に対応できない」など、診察もしていないのに拒否されました。

 

3コマ目

無事、手術をしてくれる病院は見つかり、手術も成功したが・・・

(チョッキは、麻酔をして手術室で寝ている。その両脇に手術着の医者がふたり。背後に手術管理のモニターがある)

マンガの下に、説明。

③なんとか骨形も診てもらえる病院も見つかり、しっかり整形・麻酔・泌尿器と連携をしてくれ、整形の先生も立ち合いの中、最善の注意をしてもらいながら手術をしてもらいました!

 

4コマ目

医者「大変だ!足の骨が骨折してることがわかった!」(お医者さんは、汗をかいて焦り気味にチョッキに言う)

チョッキ「泌尿器の手術なのに骨折!?」

(チョッキは、おもしろすぎて涙がこぼれているような表情)

マンガの下に、説明。

④手術前の整形でのレントゲンで分かった右大腿骨の骨折・・・!←手術で骨折したわけではありません。いつどこで折れたのか分からず、痛みも特にないので放置することに(笑)!←骨形あるある

 

■まとめ■ 身体が本当にしんどくてたまらないとき、大きい病院に相談に行っても、「やったことないな~」「前例もないし、リスクもある」「専門の先生がそろっていない」みたいな理由で診察もされずに拒否されるって、たまらないことですよね。本当は、身体に触れたり、診察や検査などをしたうえで、話し合いの場をもってくれたら納得もいくのにな~って思いました。         

文:馬場(チョッキ) 作画:田代(ぴくる)

 

 

■裏表紙(16ページ)

☆編集後記☆

今年の冬は暖冬で暖かい日が多かったですね。それに伴って花粉も早く飛んできているようです。花粉症の私にとって、つらいつらい日々がやってくると思うと少し憂鬱です。私がおすすめする対策は、とにかく帰ったらすぐ着替える!です。皆さんはどんな対策をしてますか? You☆ゆう☆ネット編集部

 

夢宙センターへの行き方

夢宙センター周辺地図があります。(地下鉄住之江公園駅周辺の地図)

(電車でお越しの方)

住之江公園駅の改札内、ニュートラム側エレベーターで改札階へ上がる。ニュートラム改札を出て③番出口から徒歩30秒 改札から約50m 

※夢宙センターホームページにて、住之江公園下車からのバリアフリールートを写真と動画で紹介しています!

(徒歩、お車でお越しの方)

新なにわ筋、住之江通り(長居公園通り)を住之江公園交差点で南港方面へ。すぐの一筋目を左折した右側がオスカードリーム(地下駐車場あり)。建物内にエレベーターがあるので2階に上がり、左に30m行った左手。

 

編集人:特定非営利活動法人 自立生活夢宙センター

〒559-0024 大阪市住之江区新北島1-2-1 オスカードリーム2階

TEL:06-6683-1053   FAX:06-4702-4738

E-mail:mutyu@blue.ocn.ne.jp

 

★情報保障★夢宙センターのホームページから本文のテキストデータをご利用になれます。

編集担当:馬場 直樹

 

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定価:100円

二〇〇〇年一二月一二日 第三種郵便物承認 毎月(一・二・三・四・五・六・七・八の日)発行

KSKS(You☆ゆう☆ネット Vol.50) 第三種郵便物承認 通巻7441号 2024年2月28日発行

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