You☆ゆう☆ネット 2021年6月号(Vol.44) テキストデータ版
KSKS 第三種郵便物承認 通関 6554号 2021年6月28日発行
自立生活夢宙センター

■表紙
題字:KSKS You☆ゆう☆ネット 

~自立生活夢宙センターの“いま”と元気をお届けする つながり★通信~
イラスト:夢宙センター代表・平下耕三(社長)が微笑んでいる。

もくじ
2021年度 意気込み式    2
『インディペンデントリビング』上映&自立生活運動の歴史について講演会    4
障害当事者の思いを受け継ぎ、バトンをつなぎました♪    6
映画情報 ひとくず    7
さようならりんりん ~自立生活はええぞ~    8
~再び権利が奪われないために~ 大阪府へ要望      10
住民投票で大阪市存続が決まったのに不穏な動き!?    11
コロナ禍の大阪で入院してた~!!の巻    12
YOUはコロナが明けたら何したい?     13
のぼりんのこれだけは言わしてくれ!~住之江・神座検証~    14
チョッキのちょっとまちんさい!!それおかしいじゃろ!?      15

自立生活夢宙センター


■2~3ページ
2021年度 意気込み式

夢宙センターでは、4月2日に毎年恒例の「意気込み式」を行いました。意気込み式とは、新しく役職に就く当事者スタッフや介助スタッフの人達が、新年度の抱負をみんなの前で発表するという夢宙センターにおける大切なイベントです。昨年度は新型コロナウィルスの影響でまともな式が出来ませんでしたが、今年度は新型コロナウィルスの対策としまして、センター内にスタジオを設けてライブ配信を行う「リモート意気込み式」が実施されました。
理事長平下より今年度の指針の発表・・・

【緊褌一番】
意味;気を手引き締めて、一番大切な場を乗り切る
耐えに耐え忍び、ようやく乗り越えたこの1年、我々の歩み、足止めした禍は今もなお続き、明けたわけではない。我々は今一度しっかりと褌を締め、心の上には刃を置き、決意を新たにここ一番として、取り組んでいこうではないか。

次に新体制の発表があり、今年度、前年度に新しく役職に就いたスタッフやヘルパーが紹介され各々の熱意のこもった意気込みの言葉を頂きました。今年度も夢宙センターをよろしくお願いします。

写真1説明:夢宙の意気込み式での集合写真。全員が腕を振り上げる「リードオン」のポーズ。
写真2説明:「緊褌一番 令和三年 博名玉」と書かれた掛け軸
写真3(左上)キャプション:夢宙センター初のリモートでの意気込み式で部屋がスタジオみたいになっています。
写真4(右上)説明:夢宙センター理事長の平下が配信用のセットに座っている。
理事長の平下より、今年度の指針の発表➞夢宙センターは20年目。唯一変えたくないのは居場所の追求。この居場所を20年かけて当事者も健常者みんなが努力して作ってきた。当事者も健常者も当たり前にこの環境があるとは思ってはいけない。
写真5(下)説明:新役職者の4名の名刺が並んでいる。
左から村上治世、林毅、松尾昴亮、関本弥里。
今年度から新役職に就いたスタッフと意気込みを紹介します

左から、
・新SS(しゃとるスタッフ) 村上治世(うらら)・・・自分がいて良かったと思ってもらえるスタッフになりたい。
・すぺーすしゃとる管理者 林毅(はやぶ)・・・しゃとるのメンバーを笑顔にしたい。
・新特役 松尾昂亮(B介)・・・やりたい事はたくさんあるが、基本の「介助」をしっかりする。
・新AS 関本弥里(まいちゃん)・・・介助を通して、みんなを笑顔にしたい。
担当:松本(よっちん)


■4~5ページ
「インディペンデントリビング」上映&自立生活運動の歴史について講演会
日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバルキャラバン事業の助成を受けて、3月24日現任研修を開催しました。夢宙センターに登録している学生ヘルパーや新人ヘルパーを中心に参加してもらいました。
この日の現任研修は盛りだくさん!映画「インディペンデントリビング」(以下、インディぺ)の上映、尾上さんの自立生活運動の歴史の講演会、尾上さん・渕上さん・社長のお三方のトークセッション、そして最後は映画の主題歌を担当してくれた川崎さんの生演奏ライブです。コロナ禍で集まることも難しいという中で、消毒・ソーシャルディスタンス・マスク装着・人数制限・・・。出来る限りの感染対策をして行いました!

◆尾上さんの講演【障害者の自立と社会参加】◆
~1970年代~
重度の障害があったら施設で生活することが当たり前の時代。その中で重度障害者が地域での自立生活運動が始まった。それまでの自立生活というのは【人の手を借りずに生活すること】…そういう風な専門家は、「色んな訓練とかリハビリをして人の手を借りないことが自立だ」と言ってきた。そうすると重度の障害者は一生自立が出来ないことになる。そこで障害者自身が「いやいや、そうではなくて自分が出けへんことは介護者とか周りの人の手を借りながらでも自分らしい生活は送ることができる」と声を上げ続けてきた。どんな障害があっても地域で暮らせるような介護の制度やバリアフリーとかを求める運動を障害者の自立生活運動といっている。これが自立生活の1番基本の考え方である。
障害者が施設に隔離される時代なだけじゃなく、障害のある子どもを親が殺める。殺めた後、その親も自ら命を絶つ一家心中。障害者を殺してあたりまえだろ、殺しても許される、みたいな考え方があった。今でもこの考え方はあるが、今よりももっと強かった。なぜかというとこの時代、優生保護法という法律があった。不良な子孫の出生を防止する。例えば、断種と言って子どもをできないようにする。障害のある女性の子宮摘出をしてしまう。そんなことが当たり前にされていた時代。さらに「養護学校義務化」という、それだけ聞くといいことのように聞こえるけど、「障害のある子はやっぱり地域の学校じゃなくて養護学校、今でいう特別支援学校で学んでね」ということ。「学んでね」というと聞こえはいいが、言い方を変えると「養護学校しか行ってはいけない」と言っている。それを国がやろうとしたので反対運動も起こした。まずは障害者が街に出ること。そして地域で暮らすことを目指す。それ自身がすごく難しい時代だった。
~アメリカからの影響~
1983年に日米障害者自立生活セミナーというのがあって、アメリカからジュディ・ヒューマンを始めとする3人の障害者リーダーが日本にやってきて、たくさんのことを教えてくれた。ひとつは当事者主体の自立生活センター。「障害者だから何もできないという偏見があるけどそうじゃない。障害者自身がセンターを運営していく、それによって偏見を変えていくこともできるんだ」
という話があった。当事者だからこそ本当に何が問題でどういう支援が必要かというのを1番わかっているんだという、当事者主体の自立生活センターの考え方を教えてくれたのが彼ら。
その後、来日したジャスティン・ダートはADA(アメリカの差別解消法)を考えた立役者。彼が日本に来た時に「これからは障害があってもいろんな社会の差別、障壁をなくせばなんだってできる。自分たち障害者には力があるんだ。」と、力強く話されたのをすごく覚えている。日本にも自立生活センターを立ち上げ、日本でも障害者差別禁止法を作りたい!と運動を始めた。
障害者差別解消法とインディペはとても大きな関係がある。この映画では会話の部分以外にも字幕がある。これは聴覚に障害がある人も映画を楽しめるようになっている映画のバリアフリー。映画や劇場は障害者にとって、楽しむ場所というより楽しもうと思って行って、楽しみ切れなくて残念な思い出の場所になることが多かった。映画館なら1番前の1番端っこ。首も痛いし、手すりに囲まれていて字幕が見えないこともあった。コンサートはアンコールの時に車椅子のひとが出てくれと言われる。障害がある人もない人もいっしょに楽しめるような映画のバリアフリーっていうものに大きく弾みがつけられる時代になってくるかなと思っている。インディペは思い入れのある映画だ。障害者運動と接点のなかった人が見てすごくいろんなものを受け止めながら帰って行かれる姿をみた。それだけ今の世の中は障害者だけじゃなくいろんな人が生き辛さを抱えている。インディペを通じて、人と人との繋がりで、社会を変えていけるんだなとこの映画は教えてくれているんじゃないかと思う。

◆現任研修の感想◆
「障害者といっても人それぞれで、障害のある場所や種類なども違えば、その人の性格などももちろん違うので本人にとっても支える側にとっても自立生活というのは簡単ではないなと改めて感じた。それでもこの映画の中や、事業所の雰囲気、当事者、ヘルパーとなどを含めて本当に明るくていつも楽しそうだなぁと感じた。この雰囲気をもっといろんな人に感じてほしいなと思った。学校でもこの映画を観る機会が出来ればなと思った。」(学生ヘルパー)
「当事者は障害者だからといって諦めていたことがヘルパーといることで、【出来る】ということが自立支援の偉大さがとてもわかることができた。障害者と健常者の区別をせず平等に生活できる時代が早くできるといいなと強く思った。」(新登録ヘルパー)
「自立支援が当事者にとって必要な存在だとわかった。これまでに自立生活センターを立ち上げた人たちによって施設で決められた生活をしている人たちを自由への道へ導き、障害者だからといって、生活や娯楽を制限されず好きなように生き、生活できているんだとわかった。」(新登録ヘルパー)
自立生活の歴史をわかりやすく理解でき、今の私たちがしているヘルパーの仕事の役割を俯瞰で見るこ
とができて、とてもいい研修になりました。                           

写真1:映画「インディペンデントリビング」の題字が入ったスクリーン。夜の街に車いす。
写真2:講演会の様子。スクリーンを前に数十名の参加者が座っている。
写真3:トークセッションの様子。パネリスト三人の背後のスクリーンに、資料が掲示されている。
写真4:集合写真。片腕を挙げて「リ―ドオン」のポーズ。
写真5:映画の主題歌を担当した川崎さんが、ステージ上でギターを片手に座って歌っている。
担当:山越(ハニー)


■6ページ
障害当事者の思いを受け継ぎ、バトンをつなぎました♪
(にこにこマーク)女性リーダープロジェクト~日本縦断駅伝企画~(にこにこマーク)

 CIL星空の高橋愛実さん(めぐちゃん)から魔法のような玉手箱を受け取りました。その中には文集があり、タスキもあり、皆さんの深い思いや夢がつまっていました。香りもとても上品で、両手いっぱいでは受け取れないほどの愛をめぐちゃんからいただき、感激です!愛媛の松山からバトンを受け取り、事務所にいる夢宙女性メンバーたちに報告しました。そしてこれまでの全国の女性リーダーの方々の文集を読ませていただき、自立生活運動の歴史や先輩方の生きざまを知ることになりました。決して平たんな道のりではなかったと思いますが、粘り強くあきらめないでここまで自立生活をつづけてこられたんだなぁと感慨深いものがありました。

私は、ここ数年インクルーシブ教育の推進に力を注いでいるのですが、子どもの頃から【共に過ごし、共に遊び、共に育つ】ことを実現していけば女性障害者が地域でいきいきと自分らしく過ごしていくことに繋がるのだと信じています。

そして次のバトンは、大阪府泉大津市で活躍されている自立生活センターリアライズの辻田奈々子さん(ななちゃん)へ。実は私たち3人はADA25ツアーで一緒に活動し、苦楽を共にした大切な仲間なのです!今回はZoomでの再会となりましたが、めぐちゃんからもななちゃんからもステキな刺激をもらいました。本当にありがとうね♪

 今コロナ禍でしんどい気持ちを抱えているからこそ、仲間との繋がりのありがたさを再確認し、次におもしろい活動を再開するまでのパワーを充電する期間としてこの時期をとらえています。これからもLead on!の志を大切にし、より若い世代へエネルギーを渡し、女性であることや障害当事者であることの強みを地域社会の中で活かしていきた
いと思います!夢はまだまだふくらみます!まさに、大阪のたこ焼きパワーを世界へ!!                                 

写真1 キャプション 愛が詰まった玉手箱 写真説明:トミーと夢宙の女性障害者スタッフが届いた箱などを前にしている。
写真2 キャプション 愛媛→大阪 写真説明:CIL星空のめぐちゃんとのZoom画面 右上にトミーの顔が見えている。
写真3 キャプション 小野小町?(ハートマーク) 写真説明:リアライズのななちゃんとのZoom画面 左上にトミーの顔が見えている。
写真4 キャプション 夢宙の女性メンバーたち 写真説明:女性障害当事者とヘルパーの総勢9名
担当:内田(トミー)


■7ページ
映画情報 ひとくず

いきなりですが、おすすめの映画を紹介させてもらいますっ! 
 「ひとくず」 (2020年公開。上西雄大 監督。主演)
テーマ自体ごっつい重苦しくて、実際「虐待」がテーマだけに当然虐待シーンが…可哀想過ぎて辛いっ!
んー、何やろ?この、リアリズムの追求こそがこの映画の一番の魅力だと思う。
新聞やニュース、フィクション物語の世界では無いんだ、こういった実態がこの世界に確実に潜んでいるんだということを知らされた。
「映画なんやからフィクションなんやろ?…でももし実際の体験談に基づいてるんやったら…」って考えてしまった時点で、もうしてやられている訳ですよ。

(中見出し)-少女を地獄から救ったのは人間のくずだった-

現実か映画かわからんくなって脳内大パニック!で涙腺崩壊!
歳とったんやろか、自分に子供がおるからか、なんか色んなんひっくるめて重ねて観てしまってました。
子供って、親選ばれへんねんで。でも産まれてきたらもうその人は親で、子やねんで。
その子の当たり前にお母さん・お父さんやねんで。
普通の家族って、当たり前の家族って、
あなたの家族像とは?

今日はケーキでも買って帰ろかな!
ハッピーバースデートゥーユー!
どっかの誰かさんに!

写真1:映画「ひとくず」のポスター
写真2:映画のワンシーン 男性と女性の厳しい表情。奥に少女がいる。
写真3:映画のワンシーン 泣いている親子がいる。
担当:小角(ペーター)


■8~9ページ
さようなら りんりん
~自立生活はええぞ~
イラスト(右上):卓球

4月23日、夢宙センター生活介護すぺ~すしゃとるメンバーのりんりんが、癌により42歳の若さで亡くなりました。りんりんの12年間の自立生活を少しでも伝えられたらと思います。
写真キャプション:台湾旅行(機内) 写真説明:りんりんが機内の座席の中でピースサインをしている。

名前: 林 友彦  (りんりん) 
障害: 高次脳機能障害
マルファン症候群(内部障害)
特技: ツッコミ
趣味: 卓球、ゲーム、計算(たまに間違う)
好きな食べ物:
ラーメン、お好み焼き、キムチ、(濃い味全般?)
名言:俺が覚えてると思う?
施設 → 自立へ

2007年当時、大阪市と障大連の施設部会が協力して、施設入居者への地域移行アンケートが実施されていました。夢宙センターからも施設部会担当の馬渡が派遣され、施設への地域移行アンケートをとりにいきました。そこで出会ったのが林友彦こと、りんりんです。ここからはりんりんと書かせてもらいます。当初りんりんはあまり話してくれず、アンケートをとっても答えがなく、最後の質問で「施設は出たいですか」と聞いた所、そこだけ「出たい!!」と答えが返ってきました。当時の施設長も地域移行に協力的で、元担当職員の方が夢宙センターに来所され、地域移行をお願いしますと頼みに来られました。何よりありがたかったのが、伯母夫妻の存在でした。りんりんは早くにご両親が他界されており、伯母夫妻が支援してくれていました。施設から出る時も、本人の意思を尊重したいと、地域移行に協力してくれて本人も夢宙センターも感謝しかありません。当時の課題として、本人からの会話がなく、話かけるも返答なく、食事などの声掛けにも返答がないので、色々な選択肢をだし、その中から答えを絞ってもらったりしました。マルファン症候群(内部障害)があるので服薬管理もしないといけませんでした。色々な課題を乗り越え、無事2009年8月に自立生活が始まりました。

自立生活編 → 生活介護すぺ~すしゃとる  → 縁日
自立生活が始まり、生活介護すぺ~すしゃとるへの通所も始まり、生活に慣れてくると、会話も徐々に増えていきました。それに伴いツッコミの鋭さもましていきました。周囲から聞こえてくる声にツッコミを入れるのが本人は好きだったみたいです。生活介護では卓球をしたり(かなりうまかった)、タブレットでゲームを楽しんだり、すぺ~すしゃとる主催の縁日も積極的に参加して楽しんでました。縁日ではタブレットゲームで子供と対戦すると、手加減は一切しない愉快な人でした。食べる事も大好きで、食べ過ぎてしまい12年間の自立生活で2回ダイエットを試みて共に成功し、その後も晩御飯のダイエット食はずっと続けてくれました。すぺ~すしゃとるにはりんりん以外に林が2人いて、りんりんのツッコミを最大限に発揮できる、漫才トリオを結成する予定でした。

プライベート → 初海外旅行
プライベートでは、プロレス、ラグビー、野球(阪神タイガース)観戦とスポーツ全般に楽しんでいて、プロレスでは周りが引くぐらいのガヤを飛ばしてました。親元が福井県なのでお墓参りと一緒に旅行もしました。
りんりん至上最大の旅行が台湾旅行です。きっかけは、夢宙理事長の平下が、台湾の年越しイベントで台北101(台湾で1番高いビル)から上がるカウントダウン花火の映像をりんりんと見ていた時に、りんりんが行ってみたいと言ったので行く事になりました。初の海外旅行です。高校時代、修学旅行で行く予定が、内部障害で心臓に弁が入っていて、学校から行くのを止められてしまい行けなかった事がありました。台湾旅行は主治医の先生からも承諾を得ました。理事長平下、副代表の平下(Mr台湾)と共に初の台湾を満喫。沢山の観光地、食事、そして年越しの花火と台湾は雨期で毎日雨でしたが、それにも負けないぐらい楽しんでいました。そんな台湾旅行で一番印象的だった出来事があります。ランタンに願い事を書いて空に飛ばすお祭りにりんりんも参加しました。願い事は何を書くのかっと思っていたら、「求ム婚約者」と書き、普段恋愛話をする事がないりんりんから、まさかこの願い事が出てくるとは、と全員驚いてしまいした。「僕も男だからねぇ~」りんりん談。
今年に入ってからは癌が発覚して病院での入院生活が続きました。伯母夫妻も自宅から病院まで遠距離ではありましたが、何回もお見舞いに来てくれました。ある日のお見舞いの時にりんりんが伯母夫妻に「夢宙センターでの生活が一番楽しい思い出や」と言ってくれたそうです。訪問看護を入れて自宅で過ごせるように段取りをしていたんですが、自宅に帰って来て、次の日には病院に戻る事になり、その夜に亡くなりました。本当に悲しい出来事で、夢宙センターのみんなもまだ信じられないという思いです。自立体験でご飯を食べに行ったとき、僕が、「冷たいお冷下さい」って言ったら、それまで全然しゃべらなかったのに、「お冷の時点で冷たいからねっ」と笑いながらツッコミを入れてくれたりんりんを思い出しました。
大きな声で楽しそうにツッコミをいれるりんりんの姿、いつまでも忘れる事はないでしょう。

生活介護すぺ~すしゃとる
縁日
写真キャプション:縁日でお祭と書かれたハッピを着て、顔の周りに円状の風船をつけてピースサインをしているりんりん。

初海外旅行
プライベート
写真キャプション:求ム婚約者 ランタンフェスティバル 写真説明:りんりんが水玉模様のカッパを着て、大きなランタンの布に書かれた「求ム婚約者」の文字を書き、指さしている。
担当:瀧谷(パクチー)


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~再び権利が奪われないために~ 大阪府へ要望

 「旧優生保護法」の下、強制不妊手術を受け、国に対して謝罪と補償を求める裁判が続いています。20年の除斥期間の壁を突破するために闘っています。
 一方で夢宙センターは旧優生保護法を問うネットワークの窓口として、ODF、弁護団とともに、2月に大阪府に対して要望書を提出しました。
 内容としては、大阪府内の行政機関や福祉施設、医療機関などに存在する障害を理由とした優生手術に関する資料の調査と、優生手術を受けた人に対する一時金支給の周知です。大阪府は優生手術に関する資料や記録は全て破棄したとして開示していません。しかし、厚労省が医療機関・福祉施設向けに行った2018年の調査では、大阪府内の10の機関が個人記録のある可能性があると回答しています。

 一時金支給については、大阪府が専用窓口を設置していますが、請求件数は相談件数の10%ほどです。この法律が存在したのは1948年から1996年までで、被害者の多くは高齢で、内容を知らされずに手術されたケースが少なくないと考えられます。大阪府が残っていないと言っている記録を個人で探すのは難しいことです。一時金請求には期限があるため、相談窓口にたどり着いた対象者を請求につなげられるようにすること、府のホームページやリーフレットだけではなく、大阪府主催の学習会の開催や、障害者に身近な方法で情報を届けてほしいと思っています。

写真1右上:要望書を持っている夢宙センター兼、問うネットスタッフふたり
写真2中央:吉村知事宛てと担当部署宛ての要望書・計2通
写真説明 要望書はコロナ禍なので、知事と関係部署宛てに郵送しました。
写真3左下:入庁行動を行う問うネットのスタッフ。横断幕に「旧優生保護法による強制不妊手術 国は謝罪と補償を!」と書かれている。

しかし大阪府の回答は、再度の調査は行わない、国の要請があれば対応するという残念なものでした。これに対して、優生手術を推し進めたのは大阪府であり、被害を掘り起こす責任がある。人権の問題だということをしっかり伝えたいと思っています。
 コロナの終息が見えない状況ですが、ODF、弁護団と協力して、私たちの生の声を大阪府に届けようとしています。そして全国の同じ思いを持った仲間ともつながっていきたいと思っています。     
担当:岸本(おけいはん)


■11ページ
住民投票で大阪市存続が決まったのに不穏な動き!?
~広域行政一元化条例の成立で変わること変わらないこと~

~広域行政一元化条例の成立で変わること変わらないこと~
2度も否決された投票結果の翌日から、総合区案と広域一元化条例案が水面下で進められてしまう現状にはやはり、半数の“いわゆる都構想”支持者が存在する事実に他ならないと思います。
“私たち抜きに私たちのことを決めないで”との声を届けるためにも立ちあげた都構想と障害者の生活を考える会が定期的に会議を開き、議員周りをしたりして今までにないパイプを作ってきました。

―変わらないことー
2021年3月26日に広域行政一元化条例は成立したが、良くも悪くも条例の成立で変わることは、基本的には無いと思ってもらっていいと思います。
理由は、2度にわたる住民投票で否決され、市民の意志を無視して進められた条例案には、素案しかなく中身がほとんど決まっていませんでした。張りぼて条例を成立させたところで何も変わりません。
ただ、大阪市がやっていたことを大阪府が委託を受ける場合の立場や権力の所在は?という事務委託問題が存在します。公明党は中身のない条例に、府と市が対等な立場で物事を決めるという附帯決議をだして条例成立ありきで形を作りました。

―二重行政という名の下に―
そもそも二重行政解消のため(実際には二重行政はない)トップダウンで行政を進めるために広域行政を一元化するはずが、府市間でのあらゆる場面で対等な立場で議論するという附帯決議を出したことにより、府市間で逆に二重行政が生まれかねない。誰のために条例成立を急いだのか疑問が残ります。

―なぜそんなことをするの?―
維新は、“都構想”という目標が無くなると失速しかねないので、支持者にやっている感のアピールをしたいため?
公明は、選挙が終わるまでは腫れ物に触らないように動きたいだろうし、焦る維新に乗っかり、※屋上屋を架すように附帯決議をだしたのか?
真相は両党にしか解らないかもしれません。
※屋根の上に屋根を作るように機能が重複していて無駄であること。

―変わることー
「都構想と障害者の生活を考える会」は広域一元化と総合区の阻止を議員に訴えかけをして新たなパイプを作ってきました。その中で、今まで全く進まなかったバリアフリーのマスタープランが議員を通すことで、変化がみえてきました。今後は「大阪市のバリアフリーを進める障害者の会」に名称を変更し、引き続き議員との関りながら、行政を動かしていけるように働きかけてまいります。  

写真1:大阪城
図表:賛成票 67万5829票 49.4%  反対票 69万2996票 50.6%
写真2:大阪市役所
担当:椛田(かばち)


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コロナ禍の大阪で コロナじゃないけど(汗をかくニコニコマーク)
入院してた~!!の巻

夢宙センターの陶山です! 当事者スタッフをしています。
4月のある金曜日、熱が出はじめたんです。感染対策は十分にして、介助者も使いながら、土日は様子を見てたんですが、月曜にまだ39度を超えていたので、近くの発熱外来を受診し、PCR検査と血液検査を受けました。その結果は、陰性。だけど・・・血液検査から何かの菌に感染しているとわかり、「すぐに入院です!」と言われました。ベッドの空きを確認して診断書を書いてもらい、さらに大きな総合病院へ入院しに行きました。病名は、感染性腸炎と尿路感染症。
僕は家にいて通院治療をしたかったけど、血液にも感染を起こしていて状態が悪かったそうで入院となりました。僕の病室には、さまざまな受診科の患者さんがおられたようです。

障害当事者にとって、「完全看護」下の病院での生活は、何かと不便であることはよく言われています。実際に、ひとりで入院していると、日常のささやかなことを要求することをつい飲み込んでしまうことが多かったですね。
いま思えば、実際に「2㎜ほど足の位置を変えてくれ」とか言えたら、言いたかった瞬間はありました。
「今日はちょっと気分がましだから、ベッドから降りて車いすに座ろうかな」みたいに看護師に移乗を頼むのも、なんとなくためらわれました。いつもと違う排泄の方法を取ることになったことも含め、実際に病気をしている状態というのはやはりしんどいし、多くのことを頼みたくてもその気力すら出てこなくなってますね。
それでも声をあげないと、何かをやってほしいというニーズは届かない。
ニーズを伝えるにも一苦労、そしてニーズが伝わったとしても、してもらうまでずいぶん待たされるんでしょうね。障害者だからというわけではなく、いまの状況ではかなり「みんなが待たされている」というなかで、誰もが我慢している状況だな・・・とは思いました。
あと、入院時に利用できるようになった重度訪問介護も、コロナ禍だからといって病院から制約を付けられないといいのになーと思いました。
それにしても、大阪では一日の新規陽性者約1200人越えだったときです。医療が適切に受けられたことは良かったと言えるかもしれません。・・・でも、やっぱり入院はたまらん!(笑)     

写真1:陶山が夢宙センターの玄関前でくじらの彫像を右手で抱きかかえている。
写真2 キャプション:陶山 雄一 すやま ゆういち 1970年生まれ 17歳で事故に遭い、脊髄損傷。27歳で平下代表と出会い夢宙センターへ。 写真説明:街中でスタッフジャンパーを着た陶山が微笑みながら、チラシを配っている。
担当:陶山(いぬわし)


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Youは コロナが明けたら何したい?

新型コロナウィルスが日本に蔓延してはや1年半が経ち、世の中は緊急事態宣言と自粛ムードの毎日・・・。
今回はコロナに負けず夢宙センターで活動をしている当事者の方々に、「もしコロナが明けたらYOUは何したい?」というインタビューをして、それぞれがコロナが明けたらこれをしたい!!という思いを紹介していきます!!

タイトル周りのイメージ写真1(上・中央):5人が海のそばで背中向きに一列に並び、手を上げている。ジャンプをしている者もいる。
タイトル周りのイメージ写真2(上・左):3人の外国人男女がグラスをもって乾杯している。

写真1(左上)キャプション:アメリカや台湾に行く!!(社長&チャンさん)
写真2(上・中央)キャプション:“おごり”で焼肉に行きたい!!(ラッキー)
写真3(左上)キャプション:野球観戦(あきら)
写真4(上から2段目・左)キャプション:ゲーセンに行く!!(市長さん)
写真5(上から2段目中央)キャプション: BBQ、ソロキャンプ、どんちゃん騒ぎ(岡前ちゃん&ハヤブ)
写真6(上から2段目右)キャプション:ビアガーデンに行きたいな~(のぼるさん)
写真7(3段目左)キャプション:USJやディズニーへ!(ゆうりん)
写真8(3段目中央)キャプション:温泉旅行!(トリス&ファルコン)
写真9(3段目右)キャプション:東京、愛媛などなど!(梅さん&まぁ君&ぐっさん)
写真10(一番下)キャプション:花火大会!!(ラッキー)

如何でしたでしょうか??
みなさんに聞いてみたところ、やはり旅行をしたいという声は多かった印象です!次いで「BBQ」や「花火」など夏のイベントや風物詩にも行きたいという意見もありました!
一日も早くコロナが収束し、皆さんの生活が元通りになって欲しいですね!!
担当:西山(クロユメ)、井上(クリス)、松尾(B介)


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のぼりんのこれだけは言わしてくれ! ~住之江・神座検証~

どうも!生活介護すぺ~すしゃとるの、のぼりんです!
今回、近所にあのラーメンの「神座」ができたということで早速行ってみました!
ところが、もともと海鮮居酒屋の時はあったはずのスロープが神座に改装されてからは、綺麗になくなっているではありませんか!
僕はどうやって入ればいいのか分からなくて、その日は諦めて帰りました。
時を同じくして、夢宙センターの当事者スタッフの方も完成してすぐに行ったようでした。ご家族で行ったみたいですが僕と同じく入れなかったようで、息子さんが残念そうにしていたと聞きました。 
数日後にラーメンを忘れられず、まずは神座住之江店に電話をして、僕が車いすの重度障害者であることと、行ったときに階段しかなくて店内に入れず、食べれなかったことを話しました。
このコロナ禍でお店も予算が厳しいのは分かりますが、みんな神座が美味しい店と知っていて来るんですよ。それなのに高齢者やベビーカーの家族もスロープがないと入れずに帰ってしまうかもしれない。それはおかしいという疑問をぶつけました。
すると、本社にかけてくださいって言われたので奈良県の本社に電話をしました。
本社には神座の建築部にかけてくださいと言われ、建築部に連絡し経緯を伝える。たらいまわしかよ…。
後日、神座の建築部の方から回答があり、結論は、「スロープは付けます。」とのことでしたが現在建築には着手していないので、工事が決まったら連絡を頂けるという事になりました。
ともかくスロープを付けてくれる約束は取り付けました。

1ヶ月後、ふらっと買い物途中に見たらスロープが付いていました。
少し僕は、残念でした。その理由は、付ける前に連絡が来るはずだったのですが、それがなかったからです。
でもスロープは、きちっとしたものだったので良かったと思います。
しかし、スロープが付いたのは、出口側だけなので入るときには、店員さんに一言声をかけた方がいいみたいです。
店内は、広めなので僕の大きい手動車いすでも通るのに余裕がありますが、中に多目的トイレは、設置されていませんでした。
カウンターは固定椅子でしたが、奥にあるテーブル席は、固定されていないので車いすのままでも大丈夫でした。
昔、兄弟と神座に行ったことがあり、味もよく、サービスもよく、いいイメージがありました。
その神座が、新しくできるなら当然のようにバリアフリーであると思っていたので少し残念でしたが、対応が早く昔の味とサービスが同じイメージどおりの神座に行きたいと思います。
最後にこれを読んでもらった人に、美味しいラーメンを誰もが気楽に食べれる社会になっていくことを願って毎日行動していこうと思います。                             

写真1 キャプション:正面からのお店(本社から許可あり) 写真説明:神社の神殿のような外見の建物。入口が写っている。手前に駐車場がある。
写真2 キャプション できたスロープ(本社から許可あり) 写真説明:建物の出口側スロープ。
担当:坂口(のぼりん)


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チョッキのちょっとまちんさい!!
それおかしいじゃろ!?

ワクチン接種が進められているとはいえ、このコロナ禍、まだまだ猛威を振るいつづけております。
みなさんお元気でしょうか?
さて今回も<旅>がテーマです。しかも、この春にソーシャルメディアでも話題となった神奈川での「JR乗車拒否問題」!これを引き合いに「移動する権利」について考えてみたいと思います。

以下、4コマ漫画
① ある日、何気なく見たネットニュース・・・。
漫画説明:手にもったスマホ画面には、車いすユーザーや子どもを含む総勢6人が載っている写真。

② 車いすユーザー「駅員さん、すみません。〇〇駅まで行きたいんです! そこにエレベーターがないんだったら、他の手段をお願いしたいんですが・・・。
駅員「すみませんが、そこではそんなサービスやってないんですよ~」
漫画説明:駅の改札口で駅員と車いすユーザーが話している。

③ 駅員「そこでは人が出せないので、その手前の△△駅で降りてもらってもいいですか?」
車いすユーザー「え~! 私、〇〇駅じゃないと・・・降りたい駅で降りられなきゃ意味がないでしょ」
約1時間以上・・・
漫画説明:駅員と車いすユーザーのやりとり。背後には、同行者が困った様子で待っている。

④ 後日・・・
むしゃくしゃしている女性の顔とパソコン(その画面は女性が書いたらしき「車いすは乗車拒否・・・」と書かれているブログ)
数々の批判が押し寄せている。
「弱者モンスターが、せっかくの駅も廃駅にするんだ・・・」
「障害者なら事前連絡しろ」
「ありがとうぐらい言えよ」
「駅員の身にもなって」
~あの日は、なんとか駅員さんが協力してくれて降りられたらしいけど・・・どこでも、だれでも、自由に移動できる、そんな世の中になってほしいな~

●移動する自由と権利を、もっと当たり前に●
この乗車拒否の事例には、車いすユーザーの「あるある」が詰め込まれています。たとえば、当事者に「ありがとうぐらい言え!」です。誰もが、乗車するたび毎回頭を下げているでしょうか?健常者には求められないことを障害者にだけ求めるというのは、差別ですよね。また、施設整備や駅員によって異なる対応など公共交通機関の取り組みに問題があるにもかかわらず、SNS上では個人攻撃・・・。合理的配慮を求めて声をあげた当事者は、さらに傷つけられてしまいます。
5月28日の国会で、行政だけでなく民間事業者にも「合理的配慮の提供義務」が盛り込まれた障害者差別解消法の改正法が成立しました。合理的配慮がさらに当たり前の社会になりますように!と願ってやみません。


■裏表紙
☆編集後記☆   You☆ゆう☆ネット編集部
 早めの梅雨も終わり。りんりんと風鈴の音が聞こえる頃でしょうか?去年の夏の事は忘れますが、また夏が来る事は忘れませんよね。それは蝉の声や、風鈴の音が、夏が来た事を思い出させてくれるからかもしれませんね。梅雨明けのYou☆ゆう☆ネットも夏を思い出す風鈴の音の様になれればと思ってます。

夢宙センターへの行き方
夢宙センター周辺地図がある。(地下鉄住之江公園駅周辺の地図)
(電車でお越しの方)
住之江公園駅の改札内、ニュートラム側エレベーターで改札階へ上がる。ニュートラム改札を出て③番出口から徒歩30秒 改札から約50m ※夢宙センターホームページにて、住之江公園下車からのバリアフリールートを写真と動画で紹介しています!
(徒歩、お車でお越しの方)
新なにわ筋、住ノ江通(長居公園通)を住之江公園交差点で南港方面へ。すぐの一筋目を左折した右側がオスカードリーム(地下駐車場あり)。建物内にエレベーターがあるので2階に上がり、左に30m行った左手。

編集人:特定非営利活動法人 自立生活夢宙センター
〒559-0024 大阪市住之江区新北島1-2-1 オスカードリーム2階
TEL:06-6683-1053   FAX:06‐4702‐4738
E-mail:mutyu@blue.ocn.ne.jp
★情報保障★夢宙センターのホームページから本文のテキストデータをご利用になれます。
編集担当:馬場 直樹

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発行人:関西障害者定期刊行物協会
〒543-0015 大阪市天王寺区真田山町2-2 東興ビル4階
定価:100円
二〇〇〇年一二月一二日 第三種郵便物承認 毎月(一・二・三・四・五・六・七・八の日)発行